ウェルフェアトレードとK-NET!
1.ウェルフェアトレードとは
ウェルフェアトレードという呼び方はフェアトレード(Fair Trade)を参考に、Welfare(社会福祉)とFair Trade(公正な取引)を掛け合わせた造語です。
フェアトレードが開発途上国の原料や製品を適正な価格で継続的に購入することにより、立場の弱い開発途上国の生産者や労働者の生活改善と自立を目指す「貿易のしくみ」なので、ウェルフェアトレードは「障害のある人などが生産する者やサービスを適正な価格で取引し、働く喜びややりがいや自立を支援する仕組み」ということになります。
2.ウェルフェアトレードで重要な点は
フェアトレード、ウェルフェアトレードに共通で、かつ重要な点は、次の2点になります。
◎適正な価格で継続的に取引をする
◎生産者の自立を支援する
フェアトレード、ウェルフェアトレードの取引は、単に「良い条件で取引をする」というだけではなく、その成果が「生産地の地域、社会、環境が良くなること」「生産者の暮らし、仕事、社会が良くなること」にあります。
3.作り手良し、売り手良し、買い手良しの良い循環を作る
ウェルフェアトレードが、単に「良い条件で取引をする」というだけではなく、その成果が「生産者の暮らし、仕事、社会が良くなること」になるには、どうしたらいいのでしょうか?トレードに参加するプレーヤーは下記のようになります。
◎作り手/生産者=障害のある人、その働くを支える人(職員や職場の仲間)
◎売り手=販売者
◎消費者=個人消費者、行政、企業、団体
◎支援者=ボランティア、良さを伝える人
かつては生産者だけが、自分たちが作れるものを作り、身近で買ってくれる人に売っていました。消費者は限られていて、販売者という売り手も明確に存在していませんでした。どうしても取引が小さくなってしまいます。
しかし障害者雇用や障害者就労に関する法律が変わり、福祉に関わっている人たちの努力もあり障害者施設商品に対する一般の意識も変化してきました。消費者が障害者施設商品をユニークなもの、良いもの、ていねいなものと認識しはじめていることと、商品をより多くの消費者に届ける活動を行う売り手(販売者)が登場し始めてきていることは、ここ数年の大きな変化だと感じています。
加えて取り巻く環境も大きく変わってきており、国連の持続開発目標SDGsでも大きなテーマとなっていて、個人だけでなく企業や団体も取り組んできています。
取り巻く環境が変化する中、今、まさに、「生産者の暮らし、仕事、社会をよくするための、作り手良し、売り手良し、買い手良し」の良い循環を作る時期だと考えます。
その取引のかなめとなるのが、
◎適正な価格で継続的に取引をする
◎生産者の自立を支援する
です。
4.出会って、つないで、ネットワークを広げます
K-NET!は、この2つのかなめを押さえつつ、良い循環が生まれる取引をできるだけ多く生むことに貢献したいと思っています。それには取引に参加するプレーヤー(作り手、売り手、消費者、支援者)に積極的に働きかけていきます。
作り手には
全国各地(海外にも)にいる同じ思いを持ったプレーヤーに出会い、つなぎ、関係を作り、広げていきます。
動きながら分かることがたくさんあります。動かないと分かりません。
一緒に動いていきましょう。