学生ボランティアの体験記その2

学生ボランティアの体験記その2
「まあるい広場」体験記

私は10/17(月)に、千葉県千葉市にあるボランティア施設「まあるい広場」にて一日体験をさせていただきました、都内の大学に通っている3年生です。まあるい広場さんは、重度の知的障害を持った利用者さんが多くいらっしゃる施設です。

施設に到着して感じたのは、日本らしい建物ということでした。自然が豊かな木造の建築で、中に入ってみると木の匂いがしてとても落ち着きました。

体験は10:00からのスタートで、まずは施設長さんに施設の案内をしていただきました。牛乳パックから和紙を作っている場所や織物をする場所、ギャラリーのように作品を飾る場所などさまざまな場所がありました。業務内容としては、和紙の作成・着物のはぎれを使った商品の作成・織物の作成・絵を描く・縫製作業などです。

午前中に体験させていただいたのは、縫製作業の一部です。指を細かく動かす力を養うことができるおもちゃの作成でした。複数ある中で、私はハンバーグの周りをブランケットステッチで縫う作業をさせていただきました。私の隣ではハンバーグの焦げのような部分を縫っている利用者さんがいたのですが、重度の障害を抱えていてもこんなに指先を器用に動かすことができる方もいらっしゃるのだと驚きました。

12:00になり、利用者さんが昼食をとる時間になりました。まあるい広場さんでは着物のはぎれを使った商品も扱っているので、反物やある程度の長さがある着物地が多く保管されています。その中からスヌードの作成に使えそうな生地の組み合わせを選んだり、ギャザースカートの作成に使えそうな差し色の生地を選んだりもしました。本当にたくさんの種類の生地があったので、どれを組み合わせたら良い感じになるだろうかと考えるので疲れてしまうほどでした。

お昼が済んだ後は、和紙の作成を体験させていただきました。和紙はカレンダーを作るのに使ったり、作家さんが買われていったりするそうです。牛乳パックから作られているので、和紙を作る場所の周辺はほのかに牛乳のような匂いがしていました。和紙を作るにはまず牛乳パックを短冊状に切り、それを茹でて柔らかくし、パックの内側と外側のビニール部分を剝がし、紙だけにして…と多くの工程があります。私はその中で序盤のパックの内側と外側のビニール部分を剥がす作業を体験させていただきました。利用者さんがたは何事もないかのように作業しているのですが、実際にやってみると意外と難しいなと思いました。剥がすだけなのですが、うまくやらないと途中でちぎれてしまうのです。丁寧にビニール部分だけを剥がす必要があります。私がうまくできていなかったものを改めて剥がしてくれる利用者さんがいらして、なんだか申し訳ない気持ちになってしまいました。

しばらく同じ作業を続けたあと、次は利用者さんたちが作成した絵などをギャラリーに飾るお手伝いをさせていただきました。個性的で不思議な作品が多く、狙って描くことはできないようなものばかりだったので心を奪われてしまいました。絵だけでなく、正方形の木の板を好きなようにデザインするというものもありました。板そのものに絵を描いているものや、和紙をカラフルに彩って貼り付けたもの、ボタンを縫い付けた布を貼り付けたものなどさまざまでした。それらを壁に並べるというお仕事も体験させていただけました。

本日の振り返りをしたあと、最後にはショップを軽く見せていただきました。今は常に開けているわけではないそうです。商品は手頃な価格のものが多く、メモ帳からTシャツ、コースターまでいろいろな商品が置かれていました。かわいらしいデザインのものが多かったので、そういったものが好きな方には特におすすめしたいです。

今回はまあるい広場さんで1日体験をさせていただき、他の実習先に行っている学科生とは一味違う体験をすることができました。ボランティア施設に体験に行くのは2回目なこともあり、以前行かせていただいた施設との相違点を探すこともできました。今回の体験で、同じ「障がい者と働く」でも障がいの程度によって仕事のスタイルなどが大きく変わってくることなどを学び、障がい者という単語で一括りにするのは間違っているなと感じました。他にもまだ体験しきれなかったこともあるので、機会があったらまあるい広場さんに向かいたいです。お忙しい中1日体験を受け入れてくださり、感謝申し上げます。本当にありがとうございました!

(Mさん)

コメント